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講評 

中村政人(アーティスト、東京藝術大学美術学部准教授)

 

自らがイニシアティブをとって展覧会を企画、制作しなくては伝えられないことがあると思います。キュレーター、アーティストという前に、社会的にメッセージを伝えたい何かがなくては、アートいう創造プロセスを構築していくことは難しいでしょう。そのプロセスにおいて、プロデュース、ディレクション、キュレーション、アドミニストレーション、パブリシティ他、必要なことを全てやらなくてはならないのであれば、やればいいだけです。そこに最初から職業的棲み分けの必要はありません。
 TWSの本プログラムは「キュレーター支援」というより「社会的メッセージをいかに伝えるか?そのプロセスを創り出す人を支援する」プログラムとして機能しているのが現状かと思います。(私が思うところです。)
 もちろん単なるアーティストの活動支援でもないと思います。言うまでもありませんがお金と発表する場所がないので応募するという人は対象にはなりません。伝えたいことを、ちゃんと人に説明できるようにツールと言語を準備しなくては始まりません。応募用紙、ファイルにおいての一次審査では、実現性の低い内容を出来そうに企画したり、単なる友人のグループ展であったり、場所を勘違いしていたりと、企画の内容を吟味する以前のものも多数ありました。2次の面接では、半年後に展覧会が組み立てられる力と、企画そのものの魅力が問われたと思います。
 また、アーティスト個人ではなく、ユニットとして活動している人が多くなっている現状を考えると、従来の展覧会としてのフレームには入りきらない、アートプロジェクトを企画・制作するアクティビティそのものを評価したことも特徴的なことです。
 今後、このTWSのプログラムは、新しい東京のパブリックサービスを行うという視点からも、アーティスト、キュレーターという従来の立場より、東京にアクセスする新しいアート・アクティビティの初期リスクを軽減・サポートできるように機能すること期待します。


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