
アンサンブル・モデルン(EM)は、フランクフルトを本拠地に活動する世界屈指の現代音楽グループです。インターナショナル・アンサンブル・モデルン・アカデミー(IEMA)は、若いアーティストと経験豊富な芸術家や学者たちとの交流の場を設けることを目的とし、EMにより2003年フランクフルトで設立されました。
このたび、トーキョーワンダーサイトで2010年3月にIEMAを開催します。第3回目となる今回は、アジアにおける現代音楽アカデミーという視点から、ヨーロッパの音楽に加えて、日本を含むアジア地域の伝統と現代にも焦点をあてます。また、招待作曲家にパスカル・デュサパン氏と一柳慧氏をお迎えし、異なる表現メディアによるさまざまなコラボレーションの可能性にも目を向けていきます。
【開催概要】
開講コース ※すべてのプログラムは聴講可能です。
●演奏コース(木管楽器/弦楽器/ピアノ/打楽器)
●作曲コース
●指揮コース
●プロダクションコース
講師
●アンサンブル・モデルン
- ディトマー・ウィズナー(フルート)
- ヘルマン・クレッツシュマー(ピアノ)
- ジャグディシュ・ミストリー(ヴァイオリン)
- オガワ・ルミ(打楽器)
●指揮者:ステファン・アスバリー
●招待作曲家:パスカル・デュサパン、一柳慧
演奏コースのレッスンで扱われる曲目一覧
Pascal Dusapin: "Trio Rombach" (Pf, Vl, Vc)
Pascal Dusapin: "Ohé" (Cl)
Pascal Dusapin: "Ohimé" (Vl, Vla)
Pascal Dusapin: "Etude for piano No. 2" (Pf)
Pascal Dusapin: "Etude for piano No. 4" (Pf)
Pascal Dusapin: "Etude für piano No. 6" (Pf)
一柳慧「プラーナ」(Fl, Cl, Pf, Vl, Vc)
一柳慧「インタークロス」(Pf, Vl)
一柳慧「パガニーニ・パーソナル」(Pf, Per)
Pierre Boulez: "Sonatine" (Fl, Pf)
Pierre Boulez: "Dérive 1" (Fl, Cl, Pf, Per, Vl. Vc)
Georg Haas: "tria ex uno" (Fl, Cl, Pf, Per, Vl. Vc)
Paul Hindemith "Kammmusik No. 1" (Fl, Cl, Bn, Tp, Pf, Acc, Per, Vl×2. Vla, Vc, Cb, Cond)
Yun Isang: "Pezzo" (Fl, Vl)
Manfred Stahnk: "Koto Solo" (箏)
石井眞木「残照の時―A Time of Afterglow」(箏、Vl)
西村朗「覡(かむなぎ)」(箏, Per)
【レクチャー(全5夜) 】
● VOL.1 3月23日(火) 19:30-21:00
『インターナショナル・アンサンブル・モデルン・アカデミーについて』
(ゲスト:アンサンブル・モデルン)
● VOL.2 3月24日(水) 19:30-21:00
一柳慧氏によるプレゼンテーション
● VOL.3 3月25日(木) 19:30-21:00
作曲家パスカル・デュサパン氏によるプレゼンテーション
● VOL.4 3 月26日(金) 19:30-21:00
『今、新鮮な東洋の美学』 (ゲスト:アンサンブル・モデルン、ほか)
● VOL.5 3月27日(土) 時間未定
『新しい音楽教育プログラムを考える -アンサンブル・モデルンにおける
学校現場での実践を通して』 (ゲスト:アンサンブル・モデルン、ほか)
会場:トーキョーワンダーサイト青山
一般料金:1,000円 / 一日
※全コースのレッスンやワークショップ等、昼間のプログラムもすべて聴講可能です。
【関連コンサート】
● 成果発表コンサート①―TWSレジデント・アーティストの成果発表会
日時:3月27日(土) 17:00開演 (16:30開場)
企画・出演: 桑原ゆう、マット・ロジャース&ベティーナ・ベルガー、ほか
● 成果発表コンサート②― IEMA with TWS vol.3 アンサンブル・モデルンと
受講生有志による成果発表会
日時:3月28日(日) 13:30開演 (13:00開場)
演奏予定曲: パスカル・デュサパン≪Trio Rombach≫、一柳慧≪プラーナ≫、
ブーレーズ≪Dérive≫、イサン・ユン≪Pezzo Fantasioso≫ほか
会場:東京ウィメンズプラザホール
入場料:無料
![]()
演奏コース レッスン風景(講師:パスカル・デュサパン) 演奏コース レッスン風景(講師:ジャグディシュ・ミストリー)
![]()
演奏コース レッスン風景(講師:一柳慧) 作曲コース レッスン風景(講師:パスカル・デュサパン)
![]()
レジデント成果発表会の様子(ベティーナ・ベルガー、トマツタカヒロ) レジデント成果発表会の様子(桑原ゆう)
![]()
アカデミー成果発表会の様子(指揮:ステファン・アスバリー)
プロダクションコース セッション風景
【IEMA with TWS vol.3 講師プロフィール】
アンサンブル・モデルン
![]()
1980年創設。1985年からフランクフルトを本拠地として活動している世界最高峰の現代音楽グループ。メンバーは、アルゼンチン、ブルガリア、インド、日本、スイス、ドイツ、イスラエル、ポーランドなど、世界各国から集まった18名のソリストたちで構成され、芸術監督を置かず、メンバー全員によって芸術面、運営面等を決定している。これまでに、ロシア、日本、オーストラリア、インド、韓国、アメリカなど世界各国で演奏活動を行い、ザルツブルグ、ルツェルンなど著名な音楽祭へ出演。シアターピースや、ダンスプロジェクト、ビデオ、室内楽、オーケストラなど幅広い活動を行い、フランク・ザッパ、ハイナー・ゲッペルス、スティーヴ・ライヒ、ビル・ヴィオラなど世界的なアーティストらと意欲的なプロジェクトを行っている。作曲家たちと密接な共同作業を行っており、年間100回以上のコンサート、平均20作品の世界初演をこなしている。また、若い音楽家のための「インターナショナル・アンサンブル・モデルン・アカデミー」など教育活動も積極的に行っている。
ステファン・アスバリー(指揮)
![]()
これまでに指揮者として世界各国のオーケストラにて客演しており、とりわけ革新的な演目構成や、新しい音楽を情熱的に支持することで知られている。バーゼル・シンフォニエッタやアンサンブル・コントレシャン等の現代音楽演奏グループと活動を共にしながら、近年はロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団などでも指揮し、2009年から2010年にかけてはロサンゼルス・フィルハーモニック、北ドイツ放送交響楽団等でも客演の予定。また一方で、スティーヴ・ライヒやウォルフガング・リーム、ウンスク・チンなどの多数の同時代の作曲家との関わりをもち、アンサンブル・モデルンやロンドン・シンフォニエッタ、マーク・モリス・ダンス・グループほか、さまざまなグループとのコラボレーションも数多く行っている。
パスカル・デュサパン(招待作曲家)
1955年ナンシー(フランス)生まれ。作曲家。パリのソルボンヌ大学で造形芸術と科学、美術と美学を学ぶ。ヤニス・クセナキスのセミナーに参加したのち(1974-78年)、給費生としてローマのヴィラ・メディシスに滞在(1981-83年)。その後の経歴において数々の受賞等があるが、最近では、フランスの最高学府「コレージュ・ドゥ・フランス」の芸術創造講座の教授に就任(2006-07年)、また2007年にはズービン・メータとともにダン・デービッド賞を受賞している。創作活動においては、これまでに多くのソロ・室内楽曲を作曲しており、第6、第7番目のカルテットは前作に引き続きアルデッティ弦楽四重奏団によって2010年に初演される予定。また、アンサンブル、オーケストラのための作品も多くあり、新しい交響曲の録音が2010年にリリースされる予定。ほか、6つのオペラ作品がある。
一柳慧(招待作曲家)
![]()
1933年神戸生まれ。作曲家、ピアニスト。10代に2度、毎日音楽コンクール(現・日本音楽コンクール)作曲部門1位となり注目を集める。1954年19歳で渡米、ニューヨークのジュリアード音楽院に学ぶ。その後もジョン・ケージらと実験的音楽活動を展開する。61年帰国し、偶然性の導入や図形楽譜を用いた作品を発表、作曲、演奏の両方で意欲的に活動。自作ならびに欧米の新しい音楽の紹介と演奏は、さまざまな分野に強い刺激を与えた。60年代から現在に至るまで、常に日本音楽界の中心として活動を続けている。作品は、オペラ、交響曲、協奏曲、室内楽作品のほか、コンピュータ音楽、雅楽や声明を中心とした伝統音楽など多岐にわたる。文化功労者(2008年)。現在、神奈川芸術文化財団芸術総監督、トーキョーワンダーサイト音楽アドバイザー。
----------------------------------------------------------------------------
【関連事業】
連続企画 「アートの課題:音楽と権力-音楽の政治的側面」
日時:2010年3月29日(月)~31日(水)
会場:ドイツ文化会館ホール
入場料: 無料(31日のレクチャーコンサートのみ事前にお申し込みが必要です)
主催: Goethe-Institut Japan in Tokyo ドイツ文化センター(東京)
共催: 財団法人東京都歴史文化財団 トーキョーワンダーサイト
「音楽と権力 - 音楽の政治的側面」はコンサートとシンポジウムにより、さまざまな観点から音楽と政治の関係にアプローチする企画です。今回はこのような視点から、韓国で生まれ、日本を経てヨーロッパで活躍した作曲家イサン・ユン(尹伊桑)の作品をとりあげ、アンサンブル・モデルンの音楽家とフランシス・トラヴィス、アレクサンダー・リープライヒによるオープンリハーサルならびにトークコンサートを行います。また映画「帝国オーケストラ」などの上映により、特定の政権下で生きることを強いられた音楽家たちの姿から、音楽と権力の関係を探っていきます。ディスカッションには指揮者フランシス・トラヴィス、アレクサンダー・リープライヒ、金洪才、音楽批評家の片山杜秀各氏がパネリストとして参加します。
■ 3月29日(月)
14:00-17:30 オープンリハーサル
18:00-19:40 映画上映「ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて "Trip to Asia"」
(Thomas Grube 監督 108 分)
■ 3月30日(火)
13:45-15:45 オープンリハーサル
16:00-17:40 映画上映「帝国オーケストラ "Das Reichsorchester"」
(Enrique Sánchez Lansch監督 93 分)
18:00-19:30 ラウンドテーブル (日独通訳付)
■ 3月31日(水)
13:45-15:45 オープンリハーサル
16:00-18:00 レクチャーとパネルディスカッション (日独通訳付)
18:15-19:00 レクチャーコンサート
※プログラムの内容、時間は予告なしに変更される可能性があります。ご来場の際はホームページにて事前にご確認ください。 (http://www.goethe.de/tokyo)